おがわクリニック

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、慢性気管支炎と肺気腫が含まれる疾患で、2001年以降、国際的にCOPDとして認知されています。

慢性の咳、痰、息切れが主な症状として現れます。徐々に進行し、数年間かけて悪化していきます。感冒などを契機に急性増悪と呼ばれる急激な症状の悪化が発生することもあります。肺がんや肺高血圧症などの合併症のリスクが高まることも、気管支喘息が合併することもあり、治療が複雑になることがあるため、注意が必要です。
COPDは、タバコなどの有害物質によって肺に長期的な炎症が生じ、肺内の空気の流れが悪くなる疾患です。40歳以上で過去に長期間にわたってタバコを吸った方に発症しやすいとされています。しかし、禁煙しても疾患は進行する可能性があります。

これらの特徴を踏まえ、当院ではCOPDの早期発見と適切な治療を行い、患者様の健康と生活の質の向上に取り組んでいます。

COPDの検査

当院では、COPDの診断と管理のために、以下の検査を行っています。COPDは全身の疾患とされており、肺だけでなく他の部位の状態も評価しています。

スパイロメトリー(肺機能検査)
深呼吸して息を吹き出していただき、肺がどれだけの空気を取り入れられるかを測定します。これにより、肺の気流制限の有無や程度を評価します。この検査はCOPDの診断に非常に重要です。
胸部CT検査
COPDの患者様は肺がんの合併率が高いため、当院では胸部CT検査を実施しています。これにより、肺の組織について詳細な情報を取得し、肺気腫や肺がん等の病変を早期に発見することを目指しています。
心機能評価
COPDは心血管系への影響も及ぼすことがあります。心機能の評価として、心電図や心エコー検査を実施して、心臓の状態を確認します。特に、COPD合併症の一つである肺高血圧症の評価には心エコーが重要です。
動脈硬化の検査
COPDの患者様は動脈硬化のリスクが高まることがあります。当院では動脈硬化の評価として、動脈硬さ指標(CAVI)や足関節腕関節指数(ABI)、頸動脈エコーの測定を行い、血管の健康状態や動脈硬化の程度を総合的に評価します。
骨粗鬆症の検査
COPDの治療に使用されるステロイド薬は骨粗鬆症のリスクを増加させることがあります。骨密度測定などの検査を行い、骨の健康状態を評価します。

これらの検査により、COPDだけでなく、他の合併症や全身状態を総合的に評価し、最適な治療を患者様に提案しています。

COPDの治療

禁煙支援
COPDの治療において、禁煙は非常に重要です。当院の“禁煙外来”をご受診ください。
薬物療法
COPDの症状の緩和と進行の抑制には、薬物療法が重要です。当院では、患者様の症状や重症度に応じて、気管支拡張薬やステロイドなどの吸入薬を使用します。これらの薬は、呼吸を楽にし、活動の質を改善するのに役立ちます。
在宅酸素療法
重度のCOPDの場合、在宅酸素療法が必要となることがあります。当院では、患者様の酸素濃度を適切に管理し、生活の質を向上させるサポートを行っています。
呼吸リハビリテーション
運動療法や呼吸訓練を含む呼吸リハビリテーションは、COPDの患者様の生活の質を向上させる重要な要素です。当院では、専門のスタッフによる個別のリハビリテーションプログラムを提供しています。さらに、患者様の自宅を訪問してリハビリテーションを行う「訪問リハビリ」も行っています。
栄養指導
COPDの患者様は、栄養バランスが崩れることがあります。当院の管理栄養士が、患者様一人ひとりに合った栄養指導を行い、健康状態をサポートします。
ワクチン接種
COPDの患者様は、肺感染症になりやすいため、インフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種を推奨しています。

当院の特色

当院は、交野市をはじめ、枚方市、寝屋川市など広範囲から患者様にご来院いただいております。合併症として注意が必要な肺がんの早期発見にも力を入れており、胸部CT検査を積極的に実施しています。
COPDは長期的な管理とケアが必要な疾患です。当院では患者様一人ひとりの状況に合わせた治療を行い、生活の質の向上を目指します。在宅でのリハビリテーション等お気軽にご相談ください。